トマス・バルツァー

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トーマス(またはトマス・バルツァーThomas Baltzar, 1630年または1631年 リューベック - 1663年6月24日 または 7月7日 ロンドン)は、イングランド盛期バロック音楽ドイツ人作曲家ヴァイオリン奏者。

1653年から1654年までスウェーデン女王クリスティーナの室内楽奏者(ヴァイオリニスト)を務めた後、ロンドンに行くため辞表を出す。1656年に初めてイングランドを訪れ、日記作家ジョン・イヴリンと古物蒐集家アンソニー・ア・ウッドに感銘を与える。1661年にチャールズ2世の有名な楽団「24のヴァイオリン」の団長に選ばれるが、不摂生な生活習慣が祟って、それから2年で早世した。

イングランドで初めて通奏低音を用いた作品を作曲し、無伴奏ヴァイオリン曲やヴァイオリン独奏曲、トリオ・ソナタ、弦楽合奏のための作品を残した。現在最も有名な作品は、《グラウンドによるディヴィジョン Divisions on a Ground 》であろう。バルツァーのヴァイオリン演奏は、イングランドでは前代未聞のものだったらしく、その演奏や作品ともども、おそらくヘンリー・パーセルの弦楽器の書法に多くの影響を与えた可能性がある。

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