プロジェクト・ペレ
プロジェクト・ ペレ(英: Project Pele)は、アメリカ国防総省が推進するプロジェクトであり、遠隔地にあるアメリカ軍基地に展開可能な原子炉[1]の構築を目的とする。
2020年に、このプロジェクトは月・火星ミッションの関連プロジェクトとしてリストされた[2]:15。
初期契約
2020年3月9日に、国防総省は3件の開発契約を締結した[3]。
- BWXテクノロジーズ(バージニア州):1,350 万ドル。
- ウェスティングハウス・エレクトリック(ワシントンDC):1,195万ドル
- X-energy(メリーランド州):1,430 万ドル[3]
この開発契約に基づき、出力範囲1-5MWeのマイクロ原子炉について2年間のエンジニアリング設計コンペティションが行われる[1]。
開発
2022年頃に3件の設計のうち1つが選定されてプロトタイプが構築されることになっていたが、2021年3月にBWTテクノロジーズとX-energyの2社が最終設計に進むことが発表され[4]、最終的に2022年6月にBWTテクノロジーズの設計が選定されて建設段階に進められることになった[5]。
アメリカ陸軍将来コマンドによれば、この原子炉は、道路、鉄道、航空機または海上で展開できるようにすることが想定されている。また、展開後直ちに電力を発生でき、本質的に安全であるという。
関連項目
- アカデミック・ロモノソフ - 32 MWe 原子炉 2基を備えたロシアの水上原子力発電所
- アメリカ陸軍原子力プログラム(英語版) - 米国で1960年代に進められた同様のプロジェクト
参考文献
- ^ a b Pentagon awards contracts to design mobile nuclear reactor Aaron Mehta, DefenseNews, 2020-03-09
- ^ A New Era for Deep Space Exploration and Development July 2020
- ^ a b DOD Awards Contracts for Development of a Mobile Microreactor, media release, US Department of Defense, 2020-03-09
- ^ “BWXT and X-Energy selected to develop Project Pele mobile microreactor”. World Nuclear News. 世界原子力協会 (2021年3月24日). 2022年9月29日閲覧。
- ^ “BWX Technologies selected to build Project Pele microreactor”. World Nuclear News. 世界原子力協会 (2022年6月9日). 2022年9月29日閲覧。