ホウライカガミ
| ホウライカガミ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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 ホウライカガミ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類（APG IV） | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Parsonsia alboflavescens (Dennst.) Mabb. [1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ホウライカガミ（蓬莱鏡） |
ホウライカガミ（学名：Parsonsia alboflavescens[4]）はキョウチクトウ科ホウライカガミ属の常緑つる性草本～木本。
日本最大級の蝶オオゴマダラ幼虫の食草として知られる[5][6]。
特徴
高さ2–5 mになり、基部は木質化する。葉は楕円形で長さ6–12 cm、全縁で対生し、両面無毛で裏はやや白っぽく、表面はつやがあり、主脈や葉柄が赤く色づくことも多い。葉先は丸いか短く尖る。花は直径1 cmほどで、５枚の淡黄色花弁からなり、雌しべの根元は渦巻き状になり先は尖る。集散花序を形成し、ほぼ通年開花する。果実は緑～褐色の披針状円筒形で長さ7–10 cm、熟すると２個に分かれる。種子には長い綿毛がある[7][8][9][5][10][6]。
分布と生育環境
喜界島、徳之島、与論島、沖縄諸島～先島諸島、大東諸島にやや普通にみられる。国外ではインド～中国、台湾、マレーシアに産する。海岸近くの石灰岩地の林縁に生育する[7][9][5][10][6]。
利用
生垣に利用される。播種または挿し木により増殖可能。オオゴマダラの食草として公園や学校等に植栽されることも多いが、他のキョウチクトウ科植物と同様に有毒のアルカロイドを含むため、ウサギやヤギ等へ与えることは禁物[8][9][5][6]。落ち葉を食べた家畜の死亡例もあるほどだが、オオゴマダラ幼虫は毒に感受性を持たず、毒素を体内に溜め込んで長期間保持する。羽化後の成虫にも本種由来のアルカロイドが含まれ、捕食回避に役立っているとみられている[11]。
脚注
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Parsonsia alboflavescens (Dennst.) Mabb. ホウライカガミ（標準）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2024年6月18日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Parsonsia laevigata (Moon) Alston ホウライカガミ（シノニム）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2024年6月18日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Parsonsia helicandra Hook. et Arn. ホウライカガミ（シノニム）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2024年6月18日閲覧。
- ^ (米倉 & 梶田 2003)
- ^ a b c d (大川 & 林 2016, p. 371)
- ^ a b c d (林 & 名嘉 2022, p. 52)
- ^ a b (近田 1997, p. 92–93)
- ^ a b (新里 & 嵩原 2002, p. 130)
- ^ a b c (屋比久 2008, p. 94)
- ^ a b (山城 2021, p. 321)
- ^ (河野 2022, p. 152)
参考文献
- 米倉浩司; 梶田忠 (2003年). “ホウライカガミ Parsonsia alboflavescens (Dennst.) Mabb.”. BG Plants 和名－学名インデックス (YList). 2024年6月17日閲覧。
- 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350。
- 大川智史; 林将之『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄～八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024。
- 近田文弘「ホウライカガミ」『朝日百科 植物の世界』 3巻、朝日新聞社、東京、1997年、92–93頁。ISBN 9784023800106。 ※ Parsonsia laevigataと記載
- 山城考 著「ホウライカガミ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 2巻、平凡社、2021年、321頁。ISBN 9784582535396。
- 新里孝和; 嵩原建二『伊江島の植物図鑑』伊江村教育委員会、2002年。
- 屋比久壮実『沖縄の自然を楽しむ 海岸植物の本（おきなわフィールドブック５）』アクアコーラル企画、2008年。ISBN 9784990441302。
- 河野智謙「猛毒を味方につけて生き抜く蝶」『ヴィジュアルで見る 歴史を進めた植物の姿 植物とヒトの共進化史』グラフィック社、2022年。ISBN 9784766136456。
外部リンク
- ホウライカガミ 植物あれこれ♪植物のおはなし 沖縄熱帯植物管理株式会社
- ホウライカガミ（蓬莱鏡） 野の花讃花 ―自生の姿を追って―
- ホウライカガミ（蓬莱鏡） うちなー通信
- ホウライカガミ 林野庁 西表森林生態系保全センター
- ホウライカガミ GKZ植物事典
