人知れぬ涙

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人知れぬ涙
エンリコ・カルーソーによる1911年の録音。伴奏は小編成の管楽アンサンブルであり、オリジナルの管弦楽とは若干異なる。

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人知れぬ涙」(ひとしれぬなみだ、: Una furtiva lagrima)は、ガエターノ・ドニゼッティ作曲のオペラ『愛の妙薬』の中でネモリーノ(テノール)によって歌われるアリアである。

概要

第2幕第8場で、テノーレ・レッジェーロの持役である素朴な農民の若者ネモリーノが歌う。村の娘アディーナの流した涙から自分が好かれていることを悟ったネモリーノの喜びが歌われていれる。ラルゲット 変ロ短調変ロ長調 6/8拍子。

歌詞

イタリア語(原詞) 日本語訳

Una furtiva lagrima
negli occhi suoi spuntò:
Quelle festose giovani
invidiar sembrò.
Che più cercando io vo?
M'ama! Sì, m'ama, lo vedo. Lo vedo.
Un solo istante i palpiti
del suo bel cor sentir!
I miei sospir, confondere
per poco a' suoi sospir!
I palpiti, i palpiti sentir,
confondere i miei coi suoi sospir...
Cielo! Si può morir!
Di più non chiedo, non chiedo.
Ah, cielo! Si può! Si può morir!
Di più non chiedo, non chiedo.
Si può morir! Si può morir d'amor.

ひそかな涙が
あの女(ひと)の眼に浮かんだ
彼女は賑やかな娘たちを
羨んでいるようだった。
僕はこれ以上何を求めよう。
あの女は僕を愛しているのだ。
彼女の心のときめきを
一時でも感じることができたなら
僕の溜め息と
彼女の溜め息が混ぜ合うなら
心のときめきを感じることができたなら
僕の溜め息と彼女の溜め息が混ぜ合うなら
天よ、死んでもいい
それ以上なにをもとめようか!
ああ、死んでもいい
それ以上なにをもとめようか!
ああ、死んでもいい!愛のために死んでもいい

*最後の行はオリジナルには存在しないが、伝統的に良く歌われるカデンツァで、現代では歌われるのが通常である。ルイジ・リッチ(英語版)リコルディ社から出版したカデンツァ集第2巻(男声用)に譜面が示されている。

参考文献

外部リンク

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