十谷温泉

十谷温泉
温泉情報
所在地	山梨県南巨摩郡富士川町十谷
座標	北緯35度30分17.6秒 東経138度23分37.6秒 / 北緯35.504889度 東経138.393778度 / 35.504889; 138.393778座標: 北緯35度30分17.6秒 東経138度23分37.6秒 / 北緯35.504889度 東経138.393778度 / 35.504889; 138.393778
交通	「アクセス」参照
泉質	含鉄（Ⅱ、Ⅲ）-カルシウム-硫酸塩泉
泉温（摂氏）	7.1℃（加温して使用）
pH	3.8
液性の分類	弱酸性
浸透圧の分類	低張性
温泉施設数	1
特記事項	緑礬泉、冷鉱泉
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十谷温泉（じっこくおんせん）^{[注 1]}は、山梨県南巨摩郡富士川町(旧甲斐国)にある温泉（鉱泉）。この項目では十谷地域および至近にある甲州鰍沢温泉 かじかの湯についても述べる。

起源は後述。狭い地域にカルシウム・塩化物泉^{[1][注 2]}や単純硫黄冷鉱泉^[2]など多種の源泉が湧くのが特徴^[3]であったが、2024年現在営業する十谷地区の温泉旅館は含鉄（Ⅱ、Ⅲ）-カルシウム-硫酸塩冷鉱泉が源泉の「山の湯」1軒のみとなっている^[4]。自然豊かな立地で人気も高い^[5]。

周辺を流れる富士川の支流大柳川はハイキングや釣り、キャンプの名所としても著名である。また周辺には滝や吊橋も複数あり、大柳川渓谷ともいわれる。周辺の山は県が林業雇用を推進している^[6]。

早川町の西山温泉・奈良田温泉・光源の里温泉方面への林道がのびているが、1車線幅、及び一部未舗装のため注意が必要である^[7]。

筋肉痛・こわばり・軽度高血圧・軽い喘息・うつ・疲労回復など^[8]。

起源は戦国に遡るともいわれる^{[注 3]}由緒ある秘湯だが、大正時代に山崩れ^{[注 4]}に遭い温泉街が壊滅^{[注 5]}したため当時の詳細は不明である^[1]。現在に続く温泉街は1960年に復興したものという^[1]。かつては前述の峠道を介して早川沿岸や茂倉地域と甲府を結ぶ中継地として賑わった^{[注 6][9]}。源義光が築城した源氏山がほど近いことからこの地域は源氏に縁があり、富士川町の郷土料理「みみ」はそこから発祥したとも伝わる^[10][11]。歴史ある町並みで石畳も残るが、昨今は限界集落化が進んでいる^[12]。

集落から約3 km東、大柳川下流の五開地区（鳥屋）にある温泉施設^[13]。地下1,400 mから湧出する。前述のとおり源泉も多種であり、「食塩泉、芒硝泉、石膏泉がミックスされたようなユニークな成分の温泉」と紹介されている^[14]。弱アルカリ性で、筋肉痛や冷え性、慢性婦人病などへの効能があり、濃度が高いため「療養泉」として多くの人が訪れる^[15]。

• 身延線鰍沢口駅から「ホリデーバス」^{[注 7]}で「かじかの湯」「十谷入口」下車^[16][17]。
• 中部横断自動車道六郷ICから15分前後。

1. ^ 「じゅっこく」や「じゅこく」の表記ゆれもみられる。10#漢字「十」の音読みも参照。
2. ^ この旅館では混浴を行っていた。
3. ^ 天狗の湯治伝説も残る。
4. ^ 地層的に滑りやすい土地であり、明治期には大柳川に形成されていた天然ダムが決壊している。平成初期に大規模な工事が行われ、現在はある程度の安定を見ている。[1][2]
5. ^ この点は群馬県の霧積温泉と境遇が似ているが、こちらは要人の利用は少なく地元の利用が多かった。
6. ^ 早川住民の買い物の拠点であったという記録も残る。
7. ^ 1日3往復、土日祝日のみ運行。但し年末年始は運休。

1. ^ ^{a b c} “十谷温泉 - 温泉の歴史ジャパン”. www.onsen-history.com (2019年9月3日). 2024年7月8日閲覧。
2. ^ “十谷温泉 十谷荘 | ぶらり富士川”. burari-fujikawa.com. 2024年7月8日閲覧。
3. ^ 深沢 1995, p. 182.
4. ^ “温泉宿”. Google Maps. 2024年7月8日閲覧。
5. ^ “温泉民宿山の湯 お客様の声”. www.yadoyamanoyu.com. 2024年7月8日閲覧。
6. ^ “十谷の森”. 山梨県. 2024年7月8日閲覧。
7. ^ “山梨県　県営林道通行規制情報　 林道詳細”. www.pref.yamanashi.jp. 2024年7月12日閲覧。
8. ^ “十谷温泉の温泉情報 - 温泉GO! 日本全国温泉情報サイト”. onsen5.com. 2024年7月8日閲覧。
9. ^ 早川町教育委員会
10. ^ 永澤康太. “山がご馳走！山梨・十谷温泉郷「山の湯」自慢の超パノラマ | 山梨県”. トラベルjp 旅行ガイド. 2024年7月8日閲覧。
11. ^ “みみ 山梨県 | うちの郷土料理：農林水産省”. www.maff.go.jp. 2024年7月8日閲覧。
12. ^ The Silent Hill (2022年8月3日). 【限界集落】№7 十谷集落 山梨県富士川町 古い町並み. YouTubeより2024年7月8日閲覧。
13. ^ “Google Maps”. Google Maps. 2024年7月8日閲覧。
14. ^ “温泉”. かじかの湯 富士川町. 2024年7月8日閲覧。
15. ^ “甲州鰍沢温泉　かじかの湯／富士の国やまなし観光ネット 山梨県公式観光情報”. www.yamanashi-kankou.jp. 2024年7月8日閲覧。
16. ^ “富士川町ホリデーバス 【鰍沢口駅～平林線／小室線／十谷線】”. 富士川町 (2020年4月4日). 2024年7月8日閲覧。
17. ^ “ホリデーバス（土日祝日運行）”. www.town.fujikawa.yamanashi.jp. 2024年7月8日閲覧。

• 深沢喜延「山梨県の温泉の今昔 一市町村の温泉を中心に一」『温泉科学』第45巻第3号、1995年、177-187頁、CRID 1520009407478095104、 オリジナルの2024年6月29日時点におけるアーカイブ。 
• 早川町教育委員会(日本上流圏文化研究所所蔵). “「十谷峠道中」” (https://fm-hayakawa.net/library/etc/local-19).+ふるさと運動「先人のわらじの跡をたずねて」: 2,4,8. https://fm-hayakawa.net/library/wp/wp-content/uploads/bacc950a3c1e61f6279b8b3ce2ccab65.pdf 2024年7月12日閲覧。. 

• ゆるキャン△ - 大柳川渓谷や「山の湯」が劇中に登場。
• 富士川街道
• 身延山
• 南アルプス国立公園
• 南アルプス巨摩県立自然公園 - 地域一帯が属する。
• 里山
• 秘境 - 周囲の集落はほぼ山中で独立している。
• 山梨県道407号十谷鬼島線
• 鰍沢町

• 山梨県十谷温泉郷 温泉民宿「山の湯」
• 『十谷温泉』 - コトバンク
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