072号線 (チェコ)

チェコ国鉄
路線番号072
路線総延長96 km
軌間1435 mm
電圧3000(直流
最高速度120 km/h
凡例
STR
ヴィーン・ズノイモ・コリーン方面
BHF
322,7 ニムブルク中央駅
ABZgr
ニムブルク - ムラダー・ボレスラヴ線
ABZgl
ニムブルク連結線
KRZu
ヴェレリビ - ニムブルク線
HST
325.9 カメンネー・ズボジー
BHF
328.9 コストムラティ(ラベ)
HST
332.8 ストラトヴ
HST
333.8 オストラー
ABZg+r
リサー・ナド・ラベ - ミロヴィツェ線
BHF
337.6 リサー(ラベ)
ABZgl
プラハ - リサー線
HST
340.5 リサー・ドヴォルツェ
WBRÜCKE1
イゼラ川
HST
344.5 オットラドヴィツェ
BHF
348.4 スタラー・ボレスラヴ
HST
354.0 ドルジーシ
HST
355.9 オヴチャーリ
KRZo
プラハ - トゥルノヴ線
ABZg+r
プラハ方面
BHF
361.0 ヴシェタティ
ABZgr
トゥルノヴ方面
HST
368.5 マリー・ウーイェズド
ABZg+r
ムラダー・ボレスラヴ
BHF
371.7 ミェールニーク
HST
374.8 ミェールニーク・ムラジツェ
STR+GRZq
ベーメン・メーレン保護領(1938~1945)
BHF
379.9
BHF
385.7 シュチェーティ
ABZgl
シュチェーティ製紙連結線
BHF
392.2 ホシュトカ
BHF
398.0 ポレピ
HST
402.2 クルジェシツェ・ウ・リトミェルジツ
DST
406.5 旧ライトメリツ下駅
HST
407.8 リトミェルジツェ市街駅
exTUNNEL2
リトミェルジツェ市トンネル(解体)
KRZu
北部ボヘミア横断鉄道
ABZg+r
チャルホスティツェ方面
BHF
412.5 ヴェルケー・ジェルノセキ
HST
418.2 リボホヴァニラ
ÜST
419.8 カメノロム渡り線
BHF
422.5 セブジーン
eHST
旧セブジーン・ザスターヴカ
eHST
426.5 旧ブルナー(ラベ)
eHST
428.3 旧アウスヒ・シュレッケンシュタイン温泉駅
BHF
431.1 ウースティー(ラベ)・ストルジェコヴ
ABZgl
US-DPZ線、ウースティー連結線

チェコ国鉄072号線リサー・ナド・ラベ~ウースチー・ナド・ラベ線チェコ語: Železniční trať Lysá nad Labem – Ústí nad Labem)の一部は、チェコ国鉄の鉄道線の名称である。

1874年、オーストリア北西部鉄道の路線として開業した。長距離輸送は、ラベ川左岸の010号線が担っており、ローカル輸送が中心となっている。

歴史

北西部鉄道の経営者がウィーン - ユングブンツラウ(現在ムラダー・ボレスラフ)間本線を建設した間に、ザクセン王国の鉄道を連結するために努力した。運営権保有者はエルベ川の沿線建設を計画したが、いくつかの競争会社と直面せねばならなかった[1]

1870年6月25日にニンブルク - テチェン(現在ジェチーン)間の本線および三つの分岐線に関する建設許可は北西部鉄道の運営権保有者たちに与えられた[2]。建設工事は1871年夏に始まって、経路は当初の計画より変更された。即ち、およそ350万グルデンの費用節減の目的で、建設許可書第一条で明示された分岐線の一つであった、ヴィルデンシュヴェルト - フリンスコ区間の代わりに、アウシヒ連結線が採択された。1873年10月4日にニンブルク - リッサ(現在リサー・ナド・ラベム)区間はリッサ - プラハ区間と共に開通された。1874年1月1日に北西部鉄道のエルベ谷線はシュレッケンシュタイン(現在ウースティー市ストジェコフ)まで延長されて、エルベ川鉄道橋と共にアウシヒ市(現在ウースター)と連結された[3]

1908年10月21日に北西部鉄道の国家買収が合議されて、1909年3月27日の法律で承認された。ニンブルク - ウースティー線は他の北西部鉄道路線とともにオーストリア帝国鉄道(kkStB)が引き受けた[4]

第一次世界大戦の終戦とオーストリア=ハンガリー帝国の解体以降、この路線はチェコスロバキア国営鉄道(Československé státní dráhy, ČSD)の路線網に組み入れられた。1938年10月にナチスドイツズデーテン地方を併合して、リビェホフ - ウースティー西駅区間はドイツ国営鉄道(Deutsche Reichbahn, DR)ドレスデン管理局に編入された。残りの区間は数ヶ月後にDR傘下のボヘミア・モラヴィア鉄道(ČMD-BMB, チェコ語:Českomoravské dráhy / ドイツ語:Protektoratsbahnen Böhmen und Mähren)が引き受けた。1944年当時にリビェホフ - ジェチーン区間は同じ路線番号で結ばれた[5]

第二次世界大戦の終戦後、ニンブルク - ウースティー線はČSDに復帰した。列車輸送の流れが変わって、ドレスデン方面の通行はもはや重要ではなかった。旅客列車はポドモックリ駅(現在ジェチーン本駅)へ走行しU北西部鉄道駅は1945年以降貨物専用として活用された。1950年代にニンブルク - ウースティー線がコシツェ-ホムトフ間の主要幹線の一部として複線と電車線の設備で改修された。ウースティーの新しいラベ川鉄道橋が下流に数メートル建設されて、複線線路は1957年3月ストルジェコヴ - ウースティー西駅間に備えられた。1958年9月に電気運転はコリーン - ウースティー間で実現された。

1993年1月1日にチェコスロバキアの分離により、この路線はチェコ鉄道(České dráhy, ČD)の路線網に組み入れられた。1990年代前期まで夜行列車サクソニア号がニムブルク-ストジェコヴを経由して、ドレスデン - バラトンフュレド間を通行した。

運行形態

特急「リフリーク(R)」

  • レギオジェット号: コリーン~リサー・ナド・ラベ~ウースチー・ナド・ラベ西駅 - ウースチー・ナド・ラベ本駅
    2時間間隔で運行されている。リサー以南は231号線に、ウースチー西駅以北は130号線に直通する。また大部分は、070号線プラハ方面の特急と接続する。
    2019年以前は、ウースチー西駅発着で、130号線に乗り入れていなかった。2021年以前はチェコ鉄道の運行で、「ストルジェコフ」号の愛称名であった。
  • ココルジーンスキー・リフリーク号: プラハ~フシェタティ~ムニェルニーク~ムシェノ 【春・夏の土曜・休日運行】 ※鉄道旅行者クラブ交通による運行
    夏季の休日に限り、一日1往復運行されており、これは070号線と076号線に直通する。
    2017年以前は快速として運行していて、愛称名もココルジーンスキー・モトラーチェクであった。

普通

  • リサー - ウースチー西駅  ※チェコ鉄道による運行
    ウースチー~シチェチー間は1~2時間に1本、シチェチー~リサー間は2時間に1本運行されている。セブジーンはほとんどの列車が通過する。
    2023年度以前は、ドヴォルツェを通過する列車もあった。
  • プラハ - フシェタティ - ムニェルニーク  ※チェコ鉄道による運行
    2時間に1本の運行。フシェタティ以南は、070号線に直通する。
  • リトムニェルジツェ町 - ストルジェコフ - ドレスデン 【春・夏の土曜・日曜運転】  ※チェコ鉄道による運行
    季節限定で、一日1往復の運行。ストルジェコフ以北は130号線に直通する。リボホヴァニとウースチー西駅を通過する一方、セブジーンには停車する。
  • シチェチー - ウースチー西駅 ( ← モスト)  ※レギオジェット・ウースチー県による運行
    一日1往復のみの運行。南行のみ、ウースチー西駅以西131号線から直通する。
    2018年以前は、チェコ鉄道の運行であった。
  • ウースチー西駅 - ストルジェコフ - ヂェチーン  ※レギオジェット・ウースチー県による運行
    2時間に1本の運行。ストルジェコフ以東は073号線に直通する。
    2018年以前は、チェコ鉄道の運行であった。2020年以前は、早朝にヂェチーン行一日片道1本のみの運行であった。2021,22年度に、平日2.5往復、休日2時間に1本が運行される様になり、2023年度より毎日2時間に1本の運行となった。

臨時列車

  • プラハ - ムシェノ間特急
    蒸気機関車。年1日のみ、ブラニーク/ヴルショヴィツェ - プラハ本駅 - フシェタティ - ムニェルニーク - ムシェノ間に1往復運行する。フシェタティ以南は070号線に、ムニェルニーク以北は076号線に直通する。
  • 臨時普通列車
    蒸気機関車。年1日のみ、ブランディース - フシェタティ - ムニェルニーク間に1往復運行する。フシェタティ以南は070号線に直通する。途中、マリー・ウーイェズドは通過する。

過去の運行系統

  • 快速「スピェシニー(Sp)」
    ムニェルニーク - フシェタティ - プラハ
    2017年以前、平日のみ、プラハ方面片道1本のみ運行していた。フシェタティ以南は070号線に直通していた。途中、マリー・ウーイェズドにも停車していた。2018,19年度は一日1往復の運行となり、2019年末に普通に格下げとなった。
    ポラブスキー・モトラーチェク号: ポヂェブラディ - リサー - ムニェルニーク
    2017年以前、夏季を中心に旧型列車を用いて運行していた。2016年は年3往復でミロヴィツェ発着、2017年は年7往復の運行。

駅一覧

以下では、チェコ国鉄072号線の駅と営業キロ、停車列車、接続路線などを一覧表で示す。

  • 種別
    • R:特急
    • Sp:快速
    • Os:普通
  • 停車駅
    • 印:全列車停車
    • 印:一部通過
    • 印:一部停車
    • |印:全列車通過
路線名 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ R Os 接続路線 所在地
072 リサー・ナド・ラベ駅   ウィーンから
337.5
リサーから
0.0

231号線(コリーン方面)
232号線(ミロヴィツェ方面、プラハ方面)

中央ボヘミア州 ニンブルク郡
リサー・ナド・ラベ・ドヴォルツェ駅 3.0 340.5 3.0  
オトラドヴィツェ駅 4.0 344.5 7.0   ムラダー・ボレスラフ郡
スタラー・ボレスラフ駅 3.3 347.8 10.3   東プラハ郡
ドルジースィ駅 5.9 353.7 16.2  
オヴチャーリ駅 2.2 355.9 18.4   ムニェルニーク郡
フシェタティ駅 5.1 361.0 23.5 070号線(トゥルノフ方面、プラハ方面)
マリー・ウーイェズド駅 7.5 368.5 31.0  
ムニェルニーク駅 3.2 371.7 34.2 076号線(ボレスラフ方面)
ムニェルニーク・ムラジツェ駅 3.1 374.8 37.3  
リビェホフ駅 5.1 379.9 42.4  
シチェチー駅 5.8 385.7 48.2   ウースチー州 リトムニェルジツェ郡
ホシトカ駅 6.5 392.2 54.7  
ポレピ駅 5.8 398.0 60.5  
クルジェシツェ・ウ・リトムニェルジツ駅 4.2 402.2 64.7  
リトムニェルジツェ町駅 5.6 407.8 70.3  
ヴェルケー・ジェルノセキ駅 4.7 412.5 75.0  
リボホヴァニ駅 5.7 418.2 80.7  
セブジーン駅 4.3 422.5 85.0   ウースチー郡
ウースチー・ナド・ラベ・ストルジェコフ駅 8.6 431.1 93.6 073号線(ヂェチーン方面)
ウースチー・ナド・ラベ西駅 1.9   95.5

130号線(ヂェチーン方面、ホムトフ方面)
131号線(ビーリナ方面)

参考文献

  • Alfred Horn (1967) (ドイツ語). Die Österreichische Nordwestbahn. Die Bahnen Österreich-Ungarns. Band 1. Wien: Bohmann Verlag 
  • Ignaz Konta (1898). Österreichischer Eisenbahnbeamten-Verein. ed (ドイツ語). Geschichte der Eisenbahnen Oesterreichs vom Jahre 1867 bis zur Gegenwart. Geschichte der Eisenbahnen der Oesterreichisch-Ungarischen Monarchie. Band 1.2. Wien / Teschen / Leipzig: Karl Prochaska. pp. 1–426. https://archive.org/details/geschichtedereis12aust/page/n9/mode/2up 
  • Peter Wegenstein (1995) (ドイツ語). Die Nordwestbahnstrecke. Wien: Verlag Peter Pospischil  (Bahn im Bild 91)

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、リサー - ウースチー線に関連するカテゴリがあります。
  • “Popis trati 072 Ústí nad Labem – Lysá nad Labem - Česká republika” (チェコ語). ŽelPage. 2024年8月9日閲覧。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ I. Konta (1898). Band 1.2, pp. 110, 111
  2. ^ (ドイツ語) Reichsgesetzblatt: 109. Concessionsurkunde vom 25. Juni 1870. Wien: Kaiserlich-königliche Hof- und Staatsdruckerei. (1870). pp. 239, 240. https://alex.onb.ac.at/cgi-content/alex?aid=rgb&datum=18700004&seite=00000239 
  3. ^ I. Konta (1898). Band 1.2, p. 113
  4. ^ (ドイツ語) Reichsgesetzblatt: 46. Gesetz vom 27. März 1909. Wien: Kaiserlich-königliche Hof- und Staatsdruckerei. (1909). pp. 122. https://alex.onb.ac.at/cgi-content/alex?apm=0&aid=rgb&datum=19090004&seite=00000122&size=45 
  5. ^ “Deutsches Kursbuch - Jahresfahrplan 1944/45 - Teil 1 (KBS 100 - 178): 162g Tetschen — Liboch — Lissa” (ドイツ語). PKJS.DE. 2024年8月4日閲覧。
典拠管理データベース: 国立図書館 ウィキデータを編集
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