フランク・ダーニー

フランク・ダーニー

Frank Dernie
生誕 (1950-04-03) 1950年4月3日(74歳)
イギリスの旗 イギリス
ランカシャー
国籍 イギリスの旗 イギリス
教育 インペリアル・カレッジ・ロンドン
業績
専門分野 エンジニア
F1テクニカルディレクター
雇用者 ヘスケス(1976 - 1978)
ウィリアムズ(1979 - 1988,2003 - 2006)
ロータス(1989 - 1990)
リジェ(1991 - 1992,1994 - 1996)
ベネトン(1993)
アロウズ(1997)
ローラ(1997 - 2002)
トヨタ(2007 - 2009)
設計 ヘスケス・308E
ロータス・101
リジェ・JS41
アロウズ・A18
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フランク・ウィリアム・ダーニー Frank William Dernie,1950年4月3日 - )[1]は、イギリス出身のF1エンジニア。

また「空力のスペシャリスト」とも言われていた。

経歴

ヘスケス・308E
ウィリアムズ・FW07

ウィリアムズ

  • 1979年 - 新設されたウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリングに移籍、パトリック・ヘッドの下で空力設計を担当。 パトリック・ヘッドの最初の空力アシスタントとなり、ロンドンのインペリアル・カレッジ風洞で働きながら、アシスタントデザイナーのニール・オートレイFW07を製造するのを手伝った。 この車はウィリアムズを優勝チームにし、ダーニーは1980年代半ばまでウィリアムズの空力活動を指揮し続けた。 3つの世界選手権での優勝に貢献し、チーム独自の風洞施設を確立する上で重要な役割を果たした。インペリアル・カレッジ風洞使用者のダーニーは、パトリック・ヘッドに、オックスフォードシャー州ディドコットにあるウィリアムズの工場で独自の専用風洞を持つべきだと提案した。パトリック・ヘッドは同意し、古い風洞機材を持っている会社に順番に電話をかけ、フランク・ウィリアムズは価格交渉をした。ダーニーは、ロス・ブラウンの助けを借りてトンネル用の電子システムを配線し、ウィリアムズは、空力開発を加速させる独自の専用風洞を持つ最初のF1チームになった。ダーニーは、コンピューターを使用して設計を支援した史上初のF1エンジニアだったが、当時そのようなソフトウェアは存在しなかった。最初は、そのために独自のマシンコードを作成する必要があった。 その後ダーニーは、F1マシンにデータロガーを実装した最初のF1エンジニアでもある。彼はウィリアムズのアクティブサスペンションシステムを設計した。
  • 1989年 - ロータスに移籍、ジェラール・ドゥカルージュの後任としてチーム・ロータスのテクニカルディレクターに就任し、ロータス・101ロータス・102の設計を担当した。チームは衰退し、1990年末にどん底に落ちダーニーは去った。

TWR

  • 1991年 - かつてウィリアムズで彼を助けたロス・ブラウンと一緒に働く仕事を、エンストンのTWRベネトンに見つけ、テクニカルディレクターとして、マニクールのリジェに移籍、英国からレイナード風洞モデルを使用して設計されたJS37などを担当した。
  • 1993年 - チームがシリル・ド・ルーブル(英語版、フランス語版)に売却されたことを受け、リジェを離れ、TWRベネトンでミハエル・シューマッハのエンジニアを務めた。
  • 1994年 - リジェチームがフラビオ・ブリアトーレに買収された後、再びリジェに復帰、リジェ・JS41などを英国で設計した。
  • 1996年4月 - リジェチームはブリアトーレからトム・ウォーキンショーに引き継がれ、ウォーキンショーがリジェから手を引き、アロウズを買収した段階でテクニカルディレクターとして移籍、アロウズ・A18を設計監修。A18のデザインチームを率いたのは、チーフデザイナーである38歳の英国人エンジニア、ポール・ボーエンだった。ダーニーはローラからの新着のICL卒のサイモン・ジェニングスと共にミルトンキーンズのアロウズ風洞(40%)での作業に集中し、ヤマハエンジンにかかるストレスを低減するようなモノコック構造を追求した[3]
  • 1997年 - ウォーキンショーがジョン・バーナードをテクニカルディレクターに任命、B3テクノロジーズTWRプロジェクトが正式に起動し、シーズン途中にアロウズを離脱した。

ローラ

  • 1997年 - テクニカルディレクターとしてローラ・カーズに移り、悲惨なF1プログラム後の会社を再建
  • 2002年 - ローラを離脱
  • 2003年 - コンサルタントエンジニアとしてウィリアムズに再入社
  • 2007年 - シニアアドバイザーとしてトヨタF1チームに加入した。

エピソード

  • ロータス加入の際、ジェラール・ドゥカルージュの設計した100Tを見てダーニーは、「ちょっと柔軟すぎるシャーシですね」と言った。メカニック達は大笑いしたが、当のドゥカルージュは怒り心頭だったという。
  • 「空力のスペシャリスト」の異名を取るが、その才能を高く評価したのは、パトリック・ヘッドだったという。事実、ヘッドが「空力において、彼ほどずば抜けた者は居ない」と言わしめるほどだったという。
  • F1界屈指の模型好きで、リジェ在籍当時に木谷真人(現エムエムピー社長、当時タミヤ)に「ウチの車を模型化するなら、アンタには全部見せてあげる」というほどだった。

参考文献

  1. ^ “Frank Dernie biography”. historicracing.com. 2022年8月15日閲覧。
  2. ^ “The Imperial”. grandprix.com. 2022年8月18日閲覧。
  3. ^ “Arrows-Yamaha A18 (Simon Jennings)”. grandprix.com. 2022年12月26日閲覧。

 

チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
F1車両
主なスポンサー
ヘスケス
プライベーター
  • 1976年 - 1977年: ペントハウス
  • リズラ
イギリスの旗 ウィリアムズ・レーシング
チーム首脳
  • イギリスの旗 ジェームス・ボウルズ (チーム代表)
  • 不明の旗 マシュー・サベージ (Williams Grand Prix Holdings会長 / ドリルトン・キャピタル会長)
  • イギリスの旗 ジェイムズ・マシューズ(英語版) (Williams Grand Prix Holdings取締役)
主なスタッフ/関係者
現在のドライバー
F1車両
現在のPUサプライヤー
現在のスポンサー
※役職等は2023年時点。
  • 過去のチーム関係者
元チーム関係者
創設者
チーム首脳
主なスタッフ
主なドライバー
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
※年代と順序はウィリアムズで初出走した時期に基づく。 ※ウィリアムズにおいて優勝したドライバーを中心に記載。太字はウィリアムズにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。斜体はウィリアムズにおいて優勝がないものの特筆されるドライバー。
  • F1以外の車両 ※関与のみの車両も含む。
F2
プロトタイプ
ラリー
ツーリングカー
  • 過去の関連組織
タイトルスポンサー
エンジンサプライヤー
  • 前身
  • Template:フランク・ウィリアムズ・レーシングカーズ を参照。
イギリスの旗 チーム・ロータス (1958年 - 1994年) / ロータス・カーズ
創設者
主なチーム関係者
主なドライバー
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
※年代と順序はチーム・ロータスで初出走した時期に基づく。 ※太字はチーム・ロータスにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
F1車両
主なスポンサー
タイトルスポンサー:
スポンサー/サプライヤー:
F2車両
  • 12(英語版)
  • 16(英語版)
  • 32(英語版)
  • 35(英語版)
  • 41(英語版)
  • 44(英語版)
  • 48(英語版)
  • 57
  • 59(英語版)
  • 69
  • 74(ポーランド語版)
CART
  • 29(英語版)
  • 34(英語版)
  • 38(英語版)
  • 42(英語版)
  • 56
  • 64(英語版)
  • 96
市販スポーツカー
イギリスの旗 インペリアル・カレッジ・ロンドン / (ICL航空宇宙工学科) (F1)
フォーミュラ1
機械工学科
主な出身者
フォーミュラ1
航空宇宙工学科
主な出身者

風洞利用者
関連会社
フランスの旗 リジェ
創設者
主なチーム関係者
主なドライバー
F1マシン
F3マシン
  • JS47(英語版)
  • JSF3(英語版)
スポーツカー
  • JS2
  • JS2R(英語版)
主なスポンサー
イギリスの旗 ローラ
2024年 -
(ベヒトルスハイマー)
主な関係者
関連組織
2014年 - 2016年
(マルチマティック)
車両
運用チーム
  • アメリカ合衆国の旗 スピードソース・マツダ(フランス語版)
関連組織
1958年 - 2012年
(ブロードレイ)
(ビレーン)
創業者
主な関係者
1958年 -
1997年
1997年 -
2012年
ドライバー
(F1)
1960年代
1990年代
  • ※1960年代は車体供給のみ。ローラ名義の車体を使ったドライバーの大部分はレグ・パーネル・レーシング(英語版)からエントリー。
車両
  • フォーミュラカー
フォーミュラ1
イギリスの旗 ローラ / マスターカード・ローラ(英語版)
日本の旗 ホンダ
イギリスの旗 ヒル
アメリカ合衆国の旗 ハース・ローラ
フランスの旗 ラルース
イタリアの旗 スクーデリア・イタリア
フォーミュラ5000
  • T140(英語版)
  • T190(英語版)
  • T300(英語版)
  • T330(英語版)
  • T332(英語版)
  • T400(英語版)
  • T430(英語版)
インディカー
  • T80(英語版)
  • T90(英語版)
  • T150(英語版)
  • T270(英語版)
  • T500(英語版)
  • T700(英語版)
  • T800(英語版)
  • T900(英語版)
  • T86/00(英語版)
  • T87/00(英語版)
  • T88/00(英語版)
  • T89/00(英語版)
  • T90/00(英語版)
  • T91/00(英語版)
  • T92/00(英語版)
  • T93/00(英語版)
  • T94/00(英語版)
  • T95/00(英語版)
  • T96/00(英語版)
  • T97/00(英語版)
  • T98/00(英語版)
  • B99/00(英語版)
  • B2K/00(英語版)
  • B01/00(英語版)
  • B02/00(英語版)
フォーミュラ2
  • T100
  • T102(英語版)
フォーミュラ3000
  • T950(英語版)
  • T86/50
  • T87/50(英語版)
  • T88/50(英語版)
  • T89/50(英語版)
  • T90/50(英語版)
  • T91/50(英語版)
  • T92/50(英語版)
  • T93/50
  • T94/50
  • T95/50
  • T96/50(英語版)
  • B99/50
  • B02/50
フォーミュラ・ニッポン
  • T96/51(英語版)
  • T97/51(英語版)
  • T98/51(英語版)
  • B99/51
  • B351
  • B06/51
インディ・ライツ
  • T93/20(英語版)
  • T94/20(英語版)
  • T95/20(英語版)
  • T96/20(英語版)
  • T97/20(英語版)
その他
  • ※より詳細なリストは「Template:ローラが製作したフォーミュラカー」を参照。
  • スポーツカー
初期
  • Mk1(英語版)
  • Mk6(英語版)
  • T70(英語版)
グループ7
  • T110(英語版)
  • T120(英語版)
  • T160(英語版)
  • T165(英語版)
  • T220(英語版)
  • T260(英語版)
  • T310(英語版)
グループ5 / グループ6
  • T210(英語版)
  • T280(英語版)
  • T290(英語版)
  • T380(英語版)
  • T390(英語版)
  • T600(英語版)
スポーツ2000
  • T490(英語版)
  • T590(英語版)
  • T86/90(英語版)
  • T87/90(英語版)
  • T88/90(英語版)
  • T89/90(英語版)
  • T90/90(英語版)
  • T91/90(英語版)
  • B07/90(英語版)
CanAm
  • T332CS(英語版)
  • T333CS(英語版)
  • T530(英語版)
グループC / IMSA GTP
ル・マン・プロトタイプ
デイトナ・プロトタイプ
  • B08/70(英語版)
日本の旗 トヨタF1
主なチーム関係者
主なドライバー
テスト/リザーブドライバー:
車両
主なスポンサー
タイトルスポンサー:
スポンサー/サプライヤー:
エンジン供給
関連組織
関連項目